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2021.07.27

筋トレ前後のストレッチは逆効果?正しいストレッチで効果を高めよう

筋トレ前後のストレッチは逆効果?正しいストレッチで効果を高めよう

筋トレ前後にはストレッチをするのが効果的という意見がある中、逆効果という説もあります。

筋トレは自宅でできるので、トレーナーなどはつけず自己流でやるという方も多いかもしれませんが、ストレッチに関してはどうすればいいのか迷ってしまう方もいるかもしれません。

ここでは、筋トレ前後のストレッチは本当に逆効果なのか、また正しいストレッチをすることで得られる効果などを解説していきます。

筋トレ前後にストレッチをしている方もしていない方もぜひ参考にして、筋力トレーニングに役立ててください。

 

【結論】筋トレ前後のストレッチは逆効果にならない

結論からいうと、筋トレ前後のストレッチを行なうことは逆効果になりません

むしろ、安全に筋力トレーニングをするには、ケガの防止という意味も含め筋トレの前後にストレッチを取り入れることはとても重要です。

逆効果になると言われるのは、2005年に行なわれた実験で、筋トレの前に静的ストレッチを行なうことで筋力持久力が28%低下したという結果が出ているからです。

しかし、この実験では、ストレッチを取り入れることによる安全性のアップや柔軟性のアップは考慮されていないので、単に「筋力が落ちる」という観点だけで逆効果と決めつけることはできません。

たとえば、ストレッチを行なわなかったことでケガをしてしまったらトレーニング自体できなくなりますし、柔軟性がないと関節を傷めてしまう可能性があります。

安全性や柔軟性を高めることで、しっかりと筋トレができればトレーニング効果も高くなるという関係性を考えれば、安易に逆効果とは言い切れないのです。

適切なタイミングで正しいストレッチをすれば、多少筋力が低下しても、結果的には効果を得られることになります。

 

筋トレ前後のストレッチで期待できる効果

筋トレ前後のストレッチでは、安全性や柔軟性がアップすること以外にも、得られる効果はいろいろあります。
では、どういった効果があるのか見ていきましょう。

 

①ケガの予防

筋肉に、突然大きな負荷をかけてしまうと、体に負担がかかることがあります。

筋トレをする前には、関節を痛めないようにストレッチを行ない、筋トレが安全かつ万全にできる体を作ることがケガの予防に繋がります。

また、ストレッチで柔軟性が高まって筋肉を動かすと、筋温が上昇することで筋肉痛を予防する効果も期待できます。

 

②疲労回復

筋トレ後にストレッチを行なうと、疲労物質に含まれる乳酸が血流にのって流れていくことで疲労回復効果が期待できます。

筋トレの後の筋肉には疲労物質が溜まりますが、それを放置すると筋肉が硬くなってしまいます。

筋肉には血管が通っているため、筋肉が硬くなると血管が圧迫されて血行が悪くなります。

すると、血液内の酸素の巡りも悪くなることで、疲労の回復が遅くなってしまうのです。

 

③リラックス効果

ストレッチを行なうと、前頭葉で発生するアルファ波の増加や心拍数の低下が認められ、副交感神経の働きが優位になることが分かっています。

副交感神経はリラックスしたときに優位になるため、ストレッチをするとリラックス効果が得られます。

 

筋トレとストレッチは順番を意識!適切なフローを解説します

筋トレ前と筋トレ後では、適切なストレッチが異なります。

筋トレとストレッチは順番を意識することが重要なので、そのフローを解説します。

 

①筋トレ前のストレッチ

筋トレ前のストレッチはウォーミングアップとしての意味合いもあるので、手首をほぐしたり関節の動きを良くする動的ストレッチが有効です。

動的ストレッチを行なうことで、筋肉の温度が上昇してほぐれやすくなりますし、血行も良くなるので酸素や栄養が行き渡りやすくなります。

 

②筋トレ

筋トレは、小さい筋肉も一緒に鍛えられるため、大きい筋肉から鍛えていくのがベストです

最初に小さい筋肉から鍛えてしまうと、大きい筋肉を鍛えようとしても体力が消耗してしまっているので、十分なパワーが出ません。

また、筋肉に負荷をかけていると集中力も落ちてくるので、最初に大きい筋肉から動かすことがトレーニングの効率を高めるのに効果的です。

 

③筋トレ後のストレッチ

筋トレ後のストレッチは、反動をつけずにゆっくり筋肉を伸ばす静的ストレッチが有効です。

一定の時間、じっくりと筋肉を伸張させることで、体をクールダウンさせる効果が期待できます。

また、疲労物質である乳酸は腿の裏に溜まりやすいので、疲れやすい方は太ももの裏のハムストリングスをしっかりストレッチするといいでしょう。

 

筋トレ前後にストレッチをする際の注意点

ストレッチ自体は危険なものではありませんが、筋トレと組み合わせる場合は注意しなくてはいけないことがあるのでチェックしておきましょう。

 

運動前に静的ストレッチをしない

運動前に静的ストレッチをすると、動的柔軟性が低下してしまい、筋トレのパフォーマンスがダウンする可能性があります。

静的ストレッチには副交感神経を優位にする働きがあるため、筋肉が緩んで体の力も抜けやすくなるので、筋トレ前にはやらないようにしましょう。

 

オススメのストレッチ種目(動的ストレッチ)

動的ストレッチにもいろいろな種類があります。

ここでは、筋トレ前におすすめの動的ストレッチを紹介します。

 

肩甲骨回し

① 両腕の肘を曲げて、左右それぞれの肩に手を置きます
② 体をまっすぐに体幹を保ったまま、肩甲骨の動きを意識して肘で円を描くように大きく回します

 

足回し

① 壁に手をついて体を支えます
② 片足の膝を軽く曲げて腰の高さまで上げたら、股関節から大きく円を描くように回します

 

前屈

① 腰幅に足を広げて立ちます
② 股関節を折り曲げて状態を前に倒し、反動を使ってバウンドさせるように繰り返します

 

オススメのストレッチ種目(静的ストレッチ)

静的ストレッチは、筋トレで疲れた部分を伸ばして緩めるのが目的です。

ここでは、おすすめの静的ストレッチを紹介するので、筋トレをした部分にあったストレッチを実践してください。

 

腹筋のストレッチ

① うつ伏せに寝転がり、両手を肩の横におきます
② お腹の前側を伸ばすことを意識しながら、ゆっくりと腕を伸ばして上半身を起こし、腰を反らせます
③ お腹の力を抜いて、前に突き出すようなイメージでキープします

※腰に痛みがある場合は、肘をついた姿勢で、肩甲骨を引き寄せて胸を反らせながらお腹の前側を伸ばしましょう。

 

広背筋のストレッチ

① 正座をしたら、膝を腰幅程度に開き、お尻をかかとの上に乗せる
② おへそを太ももに近づけるイメージで腰から前方にゆっくり倒れながら、腕は前にまっすぐ伸ばす
③ 胸をできるだけ地面に近づけて、目線を上げて前方を見ながら顎を地面につける

 

お尻・腰のストレッチ

① 仰向けになったら、片膝を直角に曲げて体の反対側に倒し腰をひねる
② 両肩が地面についた状態で、曲げた膝を押さえてひねりを深め、そのまま保持する
(反対側も同様に行なう)

 

腿の裏のストレッチ

① 仰向けに寝転んだら、膝をのばしたまま片足を上げる
② 腿裏を両手で抱え、膝が曲がらないようにしながら、息を吐いてゆっくり胸に足を引き寄せる
(反対側も同様に行なう)

 

股関節周りのストレッチ

① 床に長坐の姿勢で座ったら、片方の足のかかとを体の中心に引き寄せる
② 背筋をまっすぐ伸ばし骨盤を立てたまま、股関節から折り曲げるようにおへそを地面に近づけるイメージで前屈する

 

まとめ

筋トレに関する情報はたくさんあるので、どれが正しいのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。

しかし、ストレッチに関しては筋トレの前後に取り入れるのが正解です。

正しいストレッチや順番を守れば、効率よく筋肉を鍛えることができますし、安全性もアップします。

本記事ではおすすめの動的ストレッチや静的ストレッチを紹介しているので、筋トレを行なう部位に合わせたストレッチをどんどん取り入れて、しなやかな筋肉を手に入れてください。

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