糖質制限すると頭が働かない…これって本当?糖質制限ダイエットのメリット・デメリット

糖質制限すると頭が働かない…これって本当?糖質制限ダイエットのメリット・デメリット

糖質制限ダイエットは、摂取する糖質を制限して体重を落とすダイエットのこと。お手軽に始められ、短期間で効果が出やすいことから、人気のダイエット方法のひとつとなっています。
でも、糖質制限をすると頭が働かない…なんて聞くことも。これは本当のことなのでしょうか。ここでは糖質制限ダイエットの効果やメリット、ダイエットを行う上での注意点について詳しく解説します。糖質制限ダイエットについて知りたい方は参考にしてみてくださいね!

糖質制限すると頭が働かないってホント?


そもそも糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたもののこと。体内で吸収された後活動するためのエネルギー源となる栄養素で、でんぷん、糖アルコール、オリゴ糖などが挙げられます。代表的なものだと、お米やパン、うどんなどの主食や、スイーツ、ビールなどが糖質の多い食品です。
糖質制限ダイエットとは、その名のとおり糖質の摂る量を減らして制限するダイエットのこと。糖質の摂取量が多すぎるとエネルギーとして使いきれず、余った糖質は脂肪に変換されて蓄えられます。糖質の摂取量を減らすことで糖質が余らず、脂肪となって蓄積しにくくなるのです。
そんな糖質制限ダイエットですが、やりすぎると頭が働かなくなることがあります。そうならないためにも、糖質制限ダイエットについてきちんとした知識を身につけましょう。

糖質制限ダイエットのメリット

糖質制限ダイエットのメリットについて、ひとつずつ紹介していきます。

簡単に始められ、短期間ダイエットに向いている

糖質制限ダイエットは簡単に始めることができます。なぜなら、特に何も用意するものがないからです。普段の食事を制限するだけなので、自分の気持ち一つで始められます。ただし中途半端に行うと期待する効果が得られないかもしれません。摂取できる糖質量や糖質が含まれる食材など、しっかり勉強してから始めるようにしましょう。
また、糖質制限は短期ダイエットにも向いています。糖質制限をすると体内の水分も同時に減って、短期間で体重が落ちます。むくみも減るので、見た目もすっきりするでしょう。

カロリー制限に比べて食べられるものが多い

カロリー制限ダイエットとは、1日に摂取するカロリー量を制限するダイエット方法。糖質や脂質、たんぱく質の摂取量を減らすことで、カロリーを制限します。
糖質制限ダイエットが制限するのは糖質のみ。糖質さえ我慢すればよいので、カロリー制限では食べられないお肉や魚、チーズなどを食べても構いません。カロリー制限ダイエットと比べると、食べられるものが格段に多いのはメリットのひとつでしょう。

肥満改善が期待できる

糖質を摂取すると血糖値が上がり、すい臓からインスリンが分泌されます。糖質をたくさん摂るとインスリンもたくさん分泌され、余ったブドウ糖は脂肪に変えられて体内に蓄積され、肥満に繋がります。
つまりインスリンの分泌を減らすためには糖質を制限すれば良いということになります。そのため糖質制限ダイエットは、肥満改善が期待できるのです。

アンチエイジング効果が期待できる

糖質を摂取すると「AGEs(最終糖化産物)」という物質が生成されます。AGEsは老化物質であり、体内でAGEsが生成される反応を糖化といいます。AGEsは毒性が強く、体内に蓄積することで肌のシミやくすみ、老化の原因のひとつとなります。
糖質制限によってAGEsの生成が抑えられるため、アンチエイジング効果が期待できるのです。肥満改善に加えて肌までキレイになるのは嬉しいですね。

病気の予防が期待できる

糖質制限ダイエットは病気の予防も期待できます。ひとつずつ見ていきましょう。

糖尿病

糖尿病は、血糖値の高い状態が続く病気。糖尿病になると、インスリンが不足したりうまく作用しない状態になったりして、血糖値が高いままになります。すると過剰なブドウ糖の影響により、さまざまな臓器に障害が起きてしまうのです。そんな糖尿病の予防には、糖質制限が効果的です。
アメリカ糖尿病学会では2013年から糖質制限食を糖尿病治療に無期限継続可能とし、英国糖尿病学会でも2011年に糖質制限食を認めています。日本糖尿病学会では公式に推奨していませんが、東大病院糖尿病内科では患者の希望により糖質40%のゆるやかな糖質制限食を提供。世界的に、糖尿病に糖質制限は効果があると認められているのです。

脳梗塞

糖尿病は自覚がないまま進行することがあります。血糖値が高い状態で放置していると、脳梗塞の危険も
脳梗塞とは、脳内の血管が細くなったり血栓ができて血管が詰まってしまったりして発生する病気のこと。脳の神経細胞が壊死してしまい、さまざまな障害が残ることもあります。そんな怖い病気にも糖質制限は効果があるのです。

心筋梗塞  

心筋梗塞とは、心臓が酸素不足により壊死する病気。血糖値が高い状態のままだと、脳梗塞と同様に、即座に生命に関わる心筋梗塞が併発する可能性があります。

糖質制限ダイエットの注意点

糖質制限ダイエットの注意点をまとめました。

お米やパン・麺類などの主食を控えなければならない

糖質は主食であるお米やパン、麺類などに多く含まれます。白米ご飯1膳(150g)で糖質は55.2g。パスタ100gで69.5gの糖質が含まれます。
糖質制限ダイエットでは1日の糖質量を70~130gほどに抑える必要があるため、朝晩とご飯を1膳食べただけで摂取してよい糖質量を超えてしまいます。
糖質制限ダイエットを行うためには、主食を控えることに慣れなければいけません。主食が大好きな人にはちょっと厳しいですよね。例えばご飯にこんにゃくを混ぜるなど、さまざまな工夫をして乗り切りましょう。

眠気や疲労・頭痛を引き起こす可能性がある

糖質制限ダイエットを行うと眠気や疲労、頭痛が発生する可能性があります。必要以上に血糖値が下がり、低血糖状態になってしまうからです。
血糖値は高くても低くても身体には良くありません。完全に糖質オフにする過剰な糖質制限は止めましょう。急な糖質量の変化にも気を付け、減らすときは徐々に減らすようにするとよいです。

口臭が臭くなる可能性がある

体内の糖質が足りなくなると、肝臓はエネルギー不足を補うために中性脂肪を分解して脂肪酸をつくります。その脂肪酸からケトン体という物質が発生するのですが、このケトン体は甘酸っぱく、まるで果物が腐ったようなにおいがします。これが口臭として現れてしまうことも
極端な糖質制限は逆に健康を損ねてしまいます。適度にゆるいダイエットをすることで、効果を期待するようにしましょう。

死亡リスクが上昇する可能性がある

2019年、欧州心臓学会誌に糖質制限食を続けると、心血管系の合併症(心筋梗塞などの血管が詰まる病気)が増えて死亡リスクが上がるという研究結果が報告されました。
糖質制限ダイエットは短期的には減量や血糖コントロールの改善につながりますが、長期的に行うと死亡リスクが上昇する可能性があるのです。
糖質制限ダイエットは、何年にも渡って続けるものではありません。目標を決めて行い、達成したら徐々に糖質量を増やしていきましょう。バランスの良い食事に切り替えて、体重管理していった方がよいです。適度な筋トレを行うことで筋肉量を増やして基礎代謝をあげれば、リバウンドしにくい身体になれますよ。

まとめ

糖質制限ダイエットは、肥満改善に加えてアンチエイジングや病気の予防などさまざまな効果があります。カロリー制限に比べると食べられる食材も多く、ストレスも少ないダイエット方法といえるでしょう。またお手軽に始めることができ、短期間で効果が出やすいというメリットも。
ただし過剰な糖質制限をすると、眠気や疲労・頭痛が起きたり口臭が臭くなったりする可能性がありますまたや長期的に行うと、死亡リスクが上昇することも。必要以上に厳しい糖質制限ダイエットは止め、目標を持って短期間で行うようにしましょう。正しい糖質制限ダイエットを行って、健康的にキレイに痩せましょう!

この記事が気に入ったら いいね!お願いします

最新情報をお届けします

同じタグのついた記事

同じカテゴリの記事