蕨市を盛り上げる総合格闘技ジム「フリーダム・オズ」の軌跡

蕨市を盛り上げる総合格闘技ジム「フリーダム・オズ」の軌跡

フリーダム・オズ  会長 小塚誠司

 

近年、ダイエットやボディメイクを目的として総合格闘技を始める人が急増しています。

芸能人やインフルエンサーが発信していることも発端の一つかもしれません。

そんな総合格闘技の魅力を総合格闘技ジム「フリーダム・オズ」の会長小塚氏に語ってもらいました。

 

”世界最強”を目指して

 

─総合格闘技を始めたきっかけを教えてください。

学生時代の自分は勉強もスポーツもしていなかったので、高校を卒業した時点で就職するしかなかったんです。

しかしそのときちょうどバブルが弾けて景気が悪くなったときでした。就職難の時代で、不安な気持ちで悶々と過ごしていました。

そんな時深夜にテレビで格闘技を見ました。

その時は、まだ総合格闘技が出来たばっかりで、ルールもなく無差別でやっていました。

凄く小柄な人が、2m近い人をやっつけるような。そんなの見たことがなかったから、「なんだこれ!?」って驚きました。

普通は体重別に戦ったりするじゃないですか自分も小柄だったので、そんな世界に憧れて「世界最強になろう」って思ったのがきっかけです。

できたばかりの競技だったので、実家の茨城県の近くにはめぼしいジムがなく、大宮のジムに行ったのが始まりでした。

親には格闘家になるとは言えず、専門学校で資格をとると言って出て来て、格闘技ばかりしていましたね。

 

蕨市という思い入れのある街で

 

─プロになってから「フリーダム・オズ」を開くまでの経緯は?

プロになって色々な世界を見て、甘い世界じゃないと思いました。

選手としていつまでやれるのかという問題もあるし、どうやって食って行くのかという問題にぶつかりました。

そこで、自分には格闘技しかないんなら、格闘技で稼いで生きていこうと思ったんです。

当時では珍しい社会人格闘技サークルを作り、体育館を借りて人に教えたのが始まりです24歳の時でした。

サークルは口コミでどんどん大きくなっていき、30歳の時に「フリーダム・オズ」を開きました。

 

私は地域のつながりを大切にしていて、特に蕨市に強い思い入れがあります。

自分がサークルを始めたのは蕨市民体育館でした。

その後ジムの10周年記念興行を、蕨市60周年記念事業としてやらせてもらいました。

そこで自分の引退試合をしました。

「ここから始まりここで終わる」という思い入れのある場所です。

蕨の60周年に絡めて、市長が見に来てくださることは、なかなかないことだったのかなって。

だから蕨でずっとやっていくと決めました。

 

もともとスポーツが得意だったわけじゃない

─今までで一番大きな壁はなんですか?

私はもともとスポーツもやっていなくてゼロベースから始めました。

身体の動かし方も知らなくて、ただボコボコにされるだけの日々でした。

格闘技で生きていくというのは難しなと感じていましたね。

実際格闘家の方を見ても、格闘技をやり続けている方も少なくて、どうやって生きていこうかと悩みました。

 

しかし自分はホームレスでもいいやという気持ちで、格闘技だけを考えて生きて来たので、格闘技を中心に生きていこうというのは決めていました。

そう決めたんならあとは強くなるだけなので、とにかく練習していればそれが意味のあることになると信じてトレーニングしていました。

実は、バイトでも使えなくて即クビになった経験もあるんです。体育も成績は2でスポーツが得意なわけではありませんでした。

でも、自分には格闘技の他には何もないという気持ちでここまで来ました。

格闘技は、他の競技と比べて気合いとタフさがあればなんとかなる競技だと思っています。気持ちの部分がかなり大事だと考えています。

 

総合格闘技の魅力

 

─総合格闘技とクシングのような打撃系の競技の違いは?

ボクシングと総合格闘技の違いは明確にあります。

それは小さいやつが大きいやつをやっつけることができるというところです。

総合格闘技は強いか弱いか、それだけの世界なんです。

 

ルールがなくて、体重も関係なくて一番強いのは誰かを競うのが総合格闘技。

だから最初はそれに惹かれました。

自分が始めた理由はそこにあります。

 

─体づくりの面での違いもあるのでしょうか。

ボクシングはトレーニングがハードで走り込みなどをして身体作りをします。

 総合格闘技は関節技を使うので、ハードな練習をすると身体を痛めてしまう。

もちろんなるべく痛めないようにはするけれど、どうしても怪我をしてしまうので、メンテナンスが難しいですね。

関節を痛めると動けなくなって、結果的に練習できなくなってしまうので、調整することが大切になってきます。

選手を目指す場合、体が弱い人は厳しいかもしれないです。

 

近年、趣味やダイエットで総合格闘技をやりたいという方もジムに来ていますが、そういう場合は怪我がないようなプログラムを行います。

全身運動なのでダイエット効果はスゴイですよ。

総合格闘技ほど身体のす全ての筋肉を使う競技はないんじゃないかなと思います。

 

ボクシングの練習とは違いますね。やることが多いし、全てをやらないといけない。

自分が総合格闘技に向いていたのは飽きやすいからだと思っています。

レスリングや柔道やボディビルや相撲など身体を鍛えることが全て総合格闘技につながるんですよ。

どんどんやることがあるから飽きる暇がないんです。

それが楽しいと思える人に向いていると思います。

 

総合格闘技を通して自分を見つけてほしい

─ジムでどういう人間を育てたいですか?

例えばボクシングジムなら練習する内容がある程度決まっています。

でも総合格闘技はやることがとても多いです。

全てをコンプリートするのは不可能なんです。

その時に「自分って何なの?」と探し求めて、見つけていかないといけない。

うちほど自由なジムはないと思うのですが、逆に何をしたらいいのかわからないという方も出てきます。

私はそんな方達に自由に何でもやってもらえるように、それをサポートします。

だから自分で「自分」を見つけて欲しいなと思いますね。

 

自由を大切にした指導

 

─指導者として気をつけていること

自分は物事を決めつけることはしたくないなと思っています。

「フリーダムオズ」という名前の通り、自由にさせつつ導いて行ければいいかなと。

こうすればいいよ、という助言はするけれども、基本は自由にさせています。

 

強制はしないので、自分がない人には合わないかもしれません。

「自分を作れよ!」って言いますね。

自分自身が人に指図されたくないという気持ちが強く、好き勝手に生きてきたので、

結果を残せば何をしてもいいと思っています。

「俺は結果しか見ないから」と日頃から言っています。

やるやらないは本人の自由だよと。

ただ、ダイエットにしても、試合にしても、結果は出してねって。

 

格闘技は自分に自信をつけることができる

─今まで印象に残っている生徒さんのエピソードを教えてください

うちのジムで出会って結婚した人や、引きこもりだったけど、ジムに来てから活動的になって結婚したり、幸せになっている姿を見ていると嬉しいですね。

格闘技をやって自分に自信をつけて欲しいんです。

実際強くなっても一般社会ではあまり関係ないですが、ここで強くなって、すごい人たちとやりやっていると自分の中に余裕ができるんです。

だから格闘技をやっている人は反対に温厚になることが多いです。 

 

─どんな目的でジムに来る生徒さんが多いんですか?

最近はダイエットや運動不足解消に来られる方が多いです。

ジムをはじめた時は女性が1%ほどでしたが、今は20%ほどを占めています。

モデルさんたちの影響で総合格闘技が流行っているという背景があるようですね。女性が増えたので女性クラスを作ったりして対応しています。

 

地域を通じて総合格闘技を盛り上げていきたい

─今後の目標を教えてください

今まで地域を絡めて格闘技をやっていたので、さらに地域を通じて格闘技を盛り上げていきたいという気持ちが強いです。

うちのジムから強い選手を出して蕨市全体が盛り上がればいいなって。

なので今はSNSの発信をしたり、キッチンDIVEさんとコラボしたりして知名度を高めています。

そしてジムから強い選手が出てくれれば嬉しいですね。

 

近年ボディメイクがとても注目されていて、パーソナルトレーニングをしたり、様々な方法で運動されていると思います。

その中で総合格闘技は心身ともに強くなりたい方におすすめです。

肉体の見た目の部分だけでなく、心の部分もかっこよくなりたいという人、目先の格好良さじゃなくて、「生き様がかっこいい姿」を追求したいというコンセプトを持った人に、総合格闘技を始めてみて欲しいですね。

 

店舗名 FREEDOM@OZ
代表者名 小塚 誠司 様
住所 埼玉県川口市芝5-12-20大桐ビル5階
電話番号 048-485-1787
公式HP http://www.freedomoz.com/

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