「身体づくりのためにプロテインを飲もうか迷っているけど、体に悪いって本当?」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、プロテインは正しく摂取すれば体に害はありません。
しかし、過剰に摂取してしまうと負担がかかってしまう恐れもあります。
本記事では、プロテインを過剰に摂取してしまうとどんなリスクがあるのか、また適切な飲み方について解説していきます。
これからプロテインを飲み始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
プロテインは体に悪くない
はじめに結論からお伝えすると、プロテインは体に悪くありません。
そもそもプロテインとは、たんぱく質のことを指します。
国内では、たんぱく質をメインの成分としたパウダーやドリンクなどを「プロテイン」と呼ぶことが多いです。
たんぱく質は、肉や魚、チーズなど普段から食べるものにもふくまれており、筋肉や髪の毛など私たちの体をつくるために必要な成分です。
たんぱく質が不足してしまうと、筋肉が落ちてしまい免疫力も低下します。
また、髪や肌がパサついてしまうこともあります。
そんな健康のために必要なたんぱく質を手軽に補給できるのがプロテインなのです。
摂取量を守れば体に害はない
プロテインはたんぱく質を補うための商品ですので、正しく摂取すれば体に害が出ることはありません。
ただし、飲むときは摂取量を守ることが大切です。
たくさん飲んだ方が効果があると思われがちですが、必要以上にとりすぎてしまうと体に負担がかかってしまいます。
過剰摂取してしまうと起こるリスク
プロテインを必要以上にとりすぎてしまうと、体に悪い影響が出てきてしまう可能性があります。
プロテインを飲もうと考えている方は、過剰摂取で起こるリスクについても知っておきましょう。
①内臓に負担がかかる
プロテインをとりすぎてしまうと、たんぱく質を体内で吸収しきれずに内臓に負担がかかってしまいます。
また、吸収しきれなかった分のたんぱく質は窒素に変換されるのですが、ここで余分になった窒素はアンモニアという有害な成分に変わるのです。
そうすると、体内からアンモニアを排出するために活動する肝臓や腎臓にかかる負担が大きくなってしまいます。
②便秘や下痢を引き起こす
腸に影響が出て、便秘や下痢を起こす可能性もあります。
前段でたんぱく質は窒素に変換されるとお伝えしましたが、この窒素は腸内の悪玉菌のエサになりやすいのです。
そのため、プロテインを過剰に摂取してしまうと、窒素の量に比例して悪玉菌が増加してしまい腸内の環境が悪くなります。
その影響で便秘になったり下痢を引き起こしたりする可能性があるのです。
また、たんぱく質をうまく吸収できていない場合やホエイプロテインなど乳糖をふくむプロテインを飲んでいる方は、乳糖不耐症の可能性もあります。
③体臭がキツくなる
プロテインをとりすぎることで、体臭がキツくなってしまうこともあります。
原因としては、たんぱく質をとりすぎてしまうことで体内で多くのアンモニアが発生してしまうからです。
基本的にアンモニアは、肝臓や腎臓で分解されて尿として体外に出されますが、プロテインを過剰摂取していると体の中にのこってしまうことがあります。
そうすると、汗などにアンモニアがふくまれてしまい、体臭がキツくなるのです。
プロテインの1日の目安摂取量
必要以上にとると様々なリスクがあることがわかったところで、1日にどのくらい摂取するのが良いのかについてお伝えしていきます。
男女別のたんぱく質の摂取量の目安は以下のとおりです。
たんぱく質の摂取目安量
男性 | 60g/日 |
---|---|
女性 | 50g/日 |
たんぱく質50gは、コンビニなどで販売されているサラダチキン2個分、納豆であれば10パック分です。
ただし、トレーニングや運動をしている人と何もしていない人では目安となる摂取量は変わります。
運動をしていない人は体重1kgに対してたんぱく質1g、筋トレをしている人やアスリートは体重1kgあたり2gが目安になります。
摂取量の目安
トレーニングをしている人 | 体重1kgあたり1g |
---|---|
トレーニングをしていない人 | 体重1kgあたり2g |
つまり、体重50kgで運動をしていない人の摂取目安は50gですが、トレーニングをしている体重50kgの人は倍の100g摂取する必要があるということです。
つまり食べ物だけで1日に必要なたんぱく質をとろうとするならば、サラダチキン4個、納豆であれば20パックも食べなければいけません。
1日で食べようと思うとかなり大変ですよね。
そこで、手軽に必要量のたんぱく質を摂取できるのが、プロテインパウダーやドリンクなのです。
自分の体重やトレーニングを行なっているかどうかに合わせて、適切なプロテイン量を摂取するようにしてみてください。
プロテインの適切な摂取タイミング
プロテインはトレーニングのあとの30分以内・寝る前・朝食の時間に摂取するのが適切です。
トレーニング直後は筋肉繊維が傷ついているため回復するために、栄養分を吸収する力が高まっています。
そのタイミングでプロテインを飲むことで、たんぱく質を効果的に吸収できるのです。
また、成長ホルモンが分泌される睡眠前や、体内の栄養分が不足した状態になっている朝食のタイミングで飲むのも効果的といえます。
プロテインを飲むときのポイントは、一気に1日分をとるのではなく時間を空けて飲むことです。
一気に1日分を飲んでしまうと、消化器官の負担が大きくなってしまいます。
1度の摂取量の目安は20gですので、1日3回程度に分けて飲むようにしましょう。
また、トレーニングを行なった直後の筋肉は、合成と分解をくりかえします。
合成されるタイミングでたんぱく質を補給すれば筋肉増量が見込めますが、逆に不足していると分解が進んでしまうのです。
そのため、一定のたんぱく質量を継続して取ることが重要になります。
トレーニングを行なっている方は、3時間は空けるようにして1日5〜6回に分けて飲むのがおすすめです。
摂取する上で注意すべき時間帯
プロテインの摂取タイミングについてお伝えしましたが、いつどんな時に飲んでもいいというわけでもありません。
プロテインを飲むときに注意すべき時間帯について解説していきます。
寝る前のプロテインは要注意!
就寝の1時間前からはプロテインを飲むのは控えてください。
寝る直前に飲んでしまうと、消化するために胃腸に負担がかかってしまうからです。
ただし、人は寝ている間に成長ホルモンを分泌しているので、そのタイミング合わせて飲むとタンパク質の吸収が高まります。
成長ホルモンの分泌は、眠ったあと30分〜3時間がピークだと言われています。
そのため、寝る直前ではなく1時間前までには飲んでおくのがおすすめです。
まとめ
プロテインは正しい量を守って摂取すれば体に害はありません。
しかし、過剰摂取してしまうと本記事でお伝えしたような体へのリスクが考えられるので、注意が必要です。
適切な量やタイミングで摂取することで、効率的にたんぱく質を吸収できます。
今回ご紹介した内容を参考にして正しくプロテインを取るようにしてください。